競馬引退後、牧場で療養生活を送っていたモマちゃん。
3月22日、軽度の疝痛症状が見られたので、獣医師に往診して頂きながら治療をしていました。
日に日に十分な排便ができなくなってしまいました。
乗用馬の生体の手術を受けることは難しく、モマちゃんの病状は乗用馬に施すことのできる限られた治療法では対処できず、4日後には治療方法はないと伝えられました。
深刻な状態のモマちゃん。しかし、なぜか元気でした。
表情は明るく、毛艶・皮膚感がよく、食欲旺盛。そして、いつも通りの我儘っぷり。
痛がる様子もなく、本当に強い女の子です。
液状の物だけは食べた後、通常の倍以上の時間をかけて自力で排泄することができるようだったので、流動食を与えて様子を見ていました。
そんな状態で1週間以上経ちました。
少しずつ横になっている時間が長くなってきました。
それでも、草を食べたいと駄々をこね、毎朝喜んで放牧地に行くモマちゃん。
苦しいはずなのですが、まだまだ生きる気力に溢れているようでした。
この数日たくさんの方にモマちゃんを診て頂いて、もう少し様子を見ようと判断しました。
しかし、このまま他の馬と一緒に彼女の管理をすることは困難だということで、
病状に何らかの変化があるまで、モマちゃんを近くの牧場に移動させてもらって、観察することにしました。
4月3日、モマちゃんを近くの牧場に移動しました。
移動距離が少なかったこともあり、目立った変化はありませんでした。
しかし、夜の8時頃になると、痛みから急に暴れ始めました。
嘔吐し、その中には血が混じっていました。
その後、モマちゃんはすぐに亡くなってしまいました。
年齢、病状の変化、最後の様子から、往診して頂いた獣医師の判断は体内に腫瘍があったのではないかということでした。原因が何にしろ、彼女は相当辛かったはず。本当に強いコでした。
忍者ホースクラブに来てくれてありがとう。
私たちに楽しい時間を過ごさせてくれてありがとう。
彼女の闘病中、ご協力頂いた皆様に心より感謝いたします。